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CUDAとSpursEngine

今回はちょっとマニアックな話を…。

最近のパソコンは非常に処理が速いです。
通常の使い方であれば、オーバースペックといっても過言ではないでしょう。
今まで出来なかった高度な処理も手に届くようになりました。
そうすると、動画の編集処理は最初に行き着くところではないでしょうか?

ところが、動画の編集処理は非常にCPUのパワーを消費します。
最新のCPUを搭載していても、平気で半日かかってしまったりすることがあります。
原因は、パソコンに搭載されている汎用CPUマルチメディア処理に向いていないからです。
様々な処理をおこなう必要がある汎用CPUは、
マルチメディアのためだけに最適化することが出来ないのです。

そこで、出てきたのがCUDASpursEngineという2つの技術です。
これがとても画期的な技術なのです。

まず、CUDAです。
CUDAとは、Compute Unified Device Architectureの略で、
グラフィックカードで有名なNVIDIAが開発した技術で、
簡単に言ってしまうと、動画の編集処理GPUにさせてしまうというものです。
GPUとはグラフィックカードに搭載されているCPUのようなもので、
映像の描画や編集に最適化されているプロセッサです。

CUDAに対応しているグラフィックカードソフトウェアを利用することによって、
CPUを利用したときよりも、格段に速く動画編集をおこなうことができます。
しかも、CPUに負担をかけないので別の作業をおこうことが可能です。
(ちょっとした弱点があるので、それは後述します)

【GeForce 9600 GT】
GeForce 9600 GT

次にSpursEngineです。
これは東芝が開発したマルチメディア処理に特化したプロセッサで、
現状ではPCIExpressスロットに追加する形で使用します。
CUDAとの違いは、マルチメディア処理専用のプロセッサを追加するという点です。
実はここが重要なのですが、理由は後述します。

SpursEngineも対応ソフトウェアでなければ効果は発揮されませんが、
ソフトウェアが対応していた場合、CPU処理だけの場合と比べて、
数倍から十数倍の速さが出るようです。

【WinFast PxVC1100】
PxVC1100

ソースや環境にもよりますが、参考値を…。

CPU:Pentium D 2.80 GHz
メモリ:2GB
グラフィックカード:GeForce 9600 GT
SpursEngine:WinFast PxVC1100
ソフトウェア:TMPGEnc 4.0 XPress

3分のDVD画質の動画をH.264形式に変換
CPUのみの場合 → 46分21秒
CUDAを使用した場合(フィルタ処理のみに使用) → 35分13秒
SpursEngineを使用した場合 → 17分41秒

さらに、ソフトウェアによってはCUDASpursEngineを併用することができます。

CUDA + SpursEngineの場合 → 7分53秒

なんと、CUDASpursEngineを併用した場合、CPUのみの場合と比べて約7倍の処理速度!

今回、CUDAフィルタ処理にしか使用していないので、
エンコード処理をおこなった場合は、さらに処理時間が短縮されることが予測されます。
しかし、CUDAには弱点があります。
グラフィックカードGPUを使用するので、使用中は描画速度が極端に遅くなること…。
せっかくCPUは空いているのに、描画速度が落ちてしまってはネットサーフィンもままなりません。
処理中は音楽を聴くぐらいしかできないかもしれないですね…。

それに比べて、専用のアクセラレータという位置づけのSpursEngineは、
使用中でも他の作業に影響が出ることはありません。
ここがSpursEngineの最大の強みと言えるでしょう。

ただ、まだ出たばかりの技術ですから、これからどんどん改良されていくと思います。
非常に楽しみな技術です。

投稿者: 楽人2009年1月25日

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