ここ1ヶ月間で、マイナンバー関連のセミナーに参加しまくり、書籍も数冊読みました。

しかし肝心の会計事務所や税理士事務所と確定申告の対応方法がまとまりません。


電子申告と利用者識別番号

電子申告の際はまだ良かったんです。

まだ電子申告をしたことがないお客様の場合、会計事務所が代理で利用者識別番号を取得できましたし、

既に電子申告を利用していた場合、利用者識別番号を教えてもらうのですが、

利用者識別番号自体はそもそも個人情報に該当しないですし

管理・運用も申告書作成ソフトマターなので、それほど大変ではありません。

個人番号は特定個人情報にあたる

マイナンバー制度の個人番号は、個人情報の中でも最上位に位置づけられていると言えます。

いわゆる特定個人情報です。

もちろん当面は番号自体で何かされるというのは考えにくいのですが、

それは利用目的が税、社会保障、災害対策の3つに限られており、

全ては「官」への申請等が対象だからです。

しかしいずれは利用用途が「民」になることも考えられます。

金融機関への口座開設等に利用予定という情報もあります。

マイナンバー通知カードとマイナンバー個人カード

10月1日より市区町村から住民票の届けられている住所に、マイナンバー通知カードが送付されます。

そこには個人番号の他、氏名、住所、性別、生年月日の4つの個人情報が記載されます。

マイナンバー通知カード

なお、個人番号カードはこれとは別物です。

個人番号カードは別途申請が必要です。

しかも任意です。

顔写真付きのものになり、免許証の代わりに身分証明書となるカードになります。

でもこれって、全員が申請するとは限りません。

しかも裏には個人番号が記載されます。

財布の中に入れていて、財布をなくしたらと思うと、ぞっとしますね。

マイナンバー個人カード(表面)マイナンバー個人カード(裏面)

一番の問題は確定申告のお客様の個人番号の収集方法

会計事務所や税理士事務所は、このまま制度の導入が進めば、2015年度の確定申告からマイナンバーを取り扱う必要が出て来ます。

ということは10月1日以降、確定申告時期までに、全てのお客様の個人番号を収集する必要があるということです。

おそらくですが、通知されたマイナンバー通知カードのコピーをFAXか郵送で送ってもらうことになるでしょうね。

そしてそのデータを、マイナンバー取り扱い責任者とされた社内の担当者が、申告書作成ソフトや会計ソフトに手入力する必要があるでしょう。

通知カードの仕様が確定すれば、スキャン等で取り込むという方法も出てくると思います。

このあたり、会計ソフト会社やシステム会社などが対策を講じてくれると思いますが、

いずれにしても仕様が確定していないので、まだ足並みが揃っていないのが現状です。

マイナンバーのデータのみをクラウドで管理・保全しましょう、といったサービスも出て来ていますが、

そのデータの取り扱いって、そもそも第三者への外部委託になるのでは?という議論も結論が出ていない状態です。

また大手の会計事務所クラスだと確定申告の総件数は優に1,000件を超えると思います。

それをまさか手入力というのは、かなり現実味を帯びません。

入力ミスや転記ミスといった、ヒューマンエラーが続出するでしょう。

そして預かったマイナンバー通知カードの取り扱い、処分は?といった、根本的な問題もあります。

マイナンバー制度は罰則が厳しい

最も厄介なのは、マイナンバーの漏洩に関して、罰則が非常に厳しいということです。

個人情報保護法の場合、不慮の事態が発生した場合、指導・勧告・是正といった順番があり、それでも改善されない場合に罰則が適用されます。

もちろんそれがニュースにでもなってしまったら、信用損失や取引停止、損害賠償といった社会的制裁は覚悟するしかありませんが。

マイナンバー制度の場合、漏洩すると、すぐに懲役・罰金が課せられます。

会計事務所や税理士事務所の場合、税理士会からの業務停止処分も当然あるでしょう。

よって、漏洩ルートの防衛、管理体制等、厳密に決めておかないと偉いことになります。

まだまだ対応方法が未知数

いずれにしても日本年金機構の情報漏洩問題も影響し、導入時期や具体的対策、運用開始など、まだまだ不透明な部分が多いですが、

今、世の中に出ている情報だけでもしっかりと収集し、覚悟を決めておかなければなりません。

もちろんフォローウインドでは、会計事務所や税理士事務所のお客様が、スムーズにマイナンバー制度導入後の初めての確定申告が乗り切れるように、

運用面、管理面、そしてセキュリティ面など、様々な角度から、全面的にサポートするつもりです。

(山下 史彦)