Amazon Web Servicesが提供するDNSサーバーの「Amazon Route53」。
そのキャッチコピーは「信頼性が高く、費用対効果に優れた方法でエンドユーザーをインターネットアプリケーションにルーティングする」です。

一昔前は、自前のサーバーにBindと呼ばれるDNSサーバーを構築して運用していました。
当然、サーバーやサービスが不安定になることもあり、その場合、Webサイトの閲覧やメールの受信に影響が出てしまいます。
その後、お名前ドットコム等のドメインレジストラで、カスタムDNSの機能が提供されるようになったので、そちらを利用するケースもありますが、いかんせんDNSレコードの浸透速度がまだまだ。
Route53は本当に浸透速度が早い。
フォローウインドの様なWebやネットワークに従事しているSIerにとっては、非常に重宝するサービスとなっています。

Amazon Route53の機能

  1. ドメイン登録機能
  2. DNSルーティング機能
  3. DNSヘルスチェック機能

上記以外にもシンプルルーティング以外に、フェイルオーバーや位置情報、レイテンシー、IPベースなどの複雑なルーティング方法も提供されています。

最近はGoogle WorkspaceやMicrosoft 365などのグループウェアを利用するケースが多いので、DNSレコードを操作する必要も出てきます。
またメール送信認証のために、SPFレコードやDKIM、DMARCレコードの記述も必要な時代になってきているので、DNSレコードの登録や、DNSサーバーの役割はより重要になっています。

AWSの各サービスとの親和性

Route53を利用する理由は上記だけではありません。
AWSでWebサーバーを構築するにあたって、ロードバランサーやCDN(Contents Delivery Network)を利用するケースもありますが、Route53であれば複雑な設定は不要です。
AWS上で相互に連携し、DNSレコードが簡単に選択できるようになっています。

Route53のコスト

実際、Route53の利用にはコストがかかります。
一般的なレンタルサーバーでは、DNSサーバーの運用に費用がかかるイメージがないとは思いますが、Route53は費用がかかります。
とは言っても、最初の25ホストゾーンまでは、1ホストゾーンにつき$0.50/月。
26ホストゾーン以降は$0.10。
これにDNSクエリの応答分が従量課金されます。
ただしAレコードの先がElastic Load BalancingやCloudFrontなどの、AWSサービスであれば料金はかかりません。
課金対象のクエリの場合でも、100万クエリにつき$0.40です。

フォローウインドでは5ホストゾーンの登録がありますが、月間$3行かないくらいなので、コスト的に気になる部分ではないと思います。

フォローウインドのお客様では、WebサーバーやWebシステムでAWSをご利用の場合、Route53をDNSサーバーにしているケースが多いです。
世の中のDNSサーバーが全てRoute53になれば良いのに、と日々思っています。