法人向けのリモートサポートツールは、顧客対応の効率化や社内のITヘルプデスク業務、テレワークの推進に不可欠です。
しかし、多くの製品が存在するため、自社の目的に合ったツールを選ぶのは容易ではありません。
この記事では、法人利用で人気の高い「TeamViewer」「Splashtop」「RemoteCall」「OnlineScreenAssist」の主要4ツールを、価格、機能、利用シーンの観点から徹底的に比較・解説します。
・自社に最適なツールを見極めるための3つの選定ポイント
・主要リモートサポートツール4選の機能・価格・強みの比較
・顧客サポートや社内利用など目的別に最適なツールがわかる
【比較表】法人向け主要リモートサポートツール4選|料金・機能が一目でわかる
法人向けリモートサポートツールを選定する上で、主要な4製品の料金や機能の違いを一覧で確認できるようまとめました。
各ツールの特長を把握し、自社の要件に最も合致する製品を見つけるための参考にしてください。
失敗しないリモートサポートツールの選び方3つの重要ポイント
リモートサポートツールを導入する際、単に機能の多さや価格だけで選ぶと、実際の業務に適合せず失敗する可能性があります。
自社にとって最適なツールを選定するためには、これから解説する3つの重要なポイントを事前に確認し、比較検討の軸を明確にすることが求められます。
ポイント1:利用目的を明確にする(顧客サポートか社内利用か)
リモートサポートツールは、主たる利用目的によって求められる機能が大きく異なります。
顧客への遠隔サポートがメインであれば、相手が簡単に接続できるワンタイムURL発行機能や、オペレーターの対応を支援するチャット、描画機能が重要視されます。
一方で、社内IT部門によるPCメンテナンスやテレワークでの利用が中心なら、無人アクセス機能やファイル転送、管理対象デバイスの一元管理機能、柔軟なアクセス権限設定などが不可欠です。
まず自社がどちらの用途で利用したいのかを明確にしましょう。
ポイント2:接続方法と操作性を確認する(相手側のITリテラシーは高いか)
サポートを受ける側のITリテラシーを考慮することも重要な選定ポイントです。
相手がITに不慣れな場合、専用アプリケーションのインストールや複雑な設定を求めるツールは、接続に至るまでのハードルが高くなります。
接続コードを入力するだけ、あるいは送られてきたURLをクリックするだけで接続が完了するような、手軽な接続方法を提供しているツールが望ましいです。
無料トライアルなどを活用し、実際にサポートする側とされる側の両方の操作性を試し、スムーズな運用が可能かを確認してください。
ポイント3:法人利用で必須のセキュリティ要件を満たしているか
法人が業務で利用する以上、セキュリティは最も重要な要件の一つです。
外部からの不正アクセスや情報漏洩を防ぐため、堅牢なセキュリティ機能を備えているかを確認する必要があります。
具体的には、通信が強力な暗号化方式で保護されているか、不正ログインを防ぐ多要素認証に対応しているか、誰がいつどのような操作をしたかを確認できる操作ログの管理機能があるか、といった点を確認します。
自社のセキュリティポリシーと照らし合わせ、基準を満たすツールを選定することが不可欠です。
【機能・価格で比較】主要リモートサポートツール4選の特長を解説
ここでは、代表的な4つのリモートサポートツール「TeamViewer」「Splashtop」「RemoteCall」「OnlineScreenAssist」について、それぞれの機能、価格、どのような企業に適しているかを詳しく解説します。
各ツールの強みと弱みを理解することで、より自社に合った選定が可能になります。
TeamViewer:多機能かつ幅広いデバイスに対応する業界標準ツール
TeamViewerは、世界的に高いシェアを誇るリモートアクセスおよびサポートツールです。
最大の特長は、WindowsやMac、Linuxといった主要OSはもちろん、iOS、Android、さらには各種IoTデバイスまで、非常に幅広いプラットフォームに対応している点です。
ファイル転送、リモート印刷、Web会議など、リモートサポート以外の機能も充実しています。
そのため、多様なデバイスを管理する必要がある大企業や、多機能性を求めるIT部門に適しています。
ただし、他のツールと比較すると価格帯は高めに設定されています。
Splashtop:高速性とコストパフォーマンスに優れたバランス型ツール
Splashtopは、高速なストリーミング技術による快適な操作性と、優れたコストパフォーマンスで評価されているツールです。
特に動画やグラフィックを多用する業務でも遅延が少なく、ストレスなくリモート操作を行えます。
テレワークでの利用から、社内ITヘルプデスク、顧客サポートまで、幅広い用途に対応する多彩なプランが用意されています。
機能と価格のバランスが良く、コストを抑えながら高いパフォーマンスを求める企業にとって有力な選択肢となります。
無人アクセスと有人アクセスの両方に対応しており、柔軟な運用が可能です。
RemoteCall:顧客サポート業務の効率化に特化した多機能ツール
RemoteCallは、その名の通り、顧客への遠隔サポート業務に特化して開発されたツールです。
オペレーターが顧客の問題を迅速に解決するための機能が豊富に搭載されています。
例えば、画面共有中のポインター表示や描画機能、トラブル内容を記録するレポート作成、モバイルデバイスのカメラを介して現場の状況を確認できる機能などがあります。
サポートを受ける顧客側は、簡単な操作で接続できるため、ITリテラシーを問いません。
カスタマーサポートセンターやヘルプデスク業務の品質と効率を向上させたい企業に最適です。
Online Screen Assist:アプリ不要で手軽に使える国産サポートツール
OnlineScreenAssistは、NTTテクノクロスが提供する国産のリモートサポートツールです。
最大の特徴は、サポートを受ける側が専用アプリケーションをインストールする必要がなく、Webブラウザだけで画面共有が完結する点です。
これにより、相手にインストールの手間をかけさせることなく、迅速にサポートを開始できます。
特に、ITに不慣れな個人顧客へのサポートや、ソフトウェアのインストールが制限されている法人顧客への対応で強みを発揮します。
シンプルで直感的な操作性も魅力で、手軽さを重視する場合に適しています。
【利用シーン別】あなたの会社に最適なリモートサポートツールの選び方
ここまで各ツールの特徴を解説してきましたが、ここでは具体的な利用シーンを想定し、どのツールが最適かを提案します。
自社の主な利用目的と照らし合わせることで、導入後のミスマッチを防ぐことができます。
顧客への手厚い遠隔サポートを最優先するなら「RemoteCall」
カスタマーサポート部門が、顧客のPCやスマートフォンの問題を遠隔で解決するシーンが中心であれば、RemoteCallが最適です。
顧客が簡単に接続できる手軽さに加え、オペレーターの業務を効率化する機能(画面録画、描画、調査依頼など)が充実しています。
特にモバイルデバイスのサポートにも強みがあるため、アプリの操作案内など、多様な問い合わせに対応可能です。
サポート品質の向上とオペレーターの生産性向上を両立させたい場合に推奨されます。
社内ITヘルプデスクやテレワークでの利用が中心なら「Splashtop」
主な用途が、社員からの問い合わせに対応する社内ヘルプデスクや、従業員のテレワーク用PCへのリモートアクセスである場合、Splashtopが有力な候補となります。
高いパフォーマンスにより、オフィスにいるのと変わらない快適な操作感を提供し、業務効率の低下を防ぎます。
また、優れたコストパフォーマンスは、全社的に導入する際の費用負担を軽減します。
セキュリティ機能も充実しており、安全なリモートワーク環境の構築に適しています。
管理するデバイスが多く、多様なOS環境で使うなら「TeamViewer」
社内にWindows、Mac、Linuxといった様々なOSのPCが混在していたり、POSレジや工場内の制御端末など、特殊なデバイスを遠隔管理する必要があったりする場合には、対応範囲の広いTeamViewerが適しています。
業界標準としての実績と信頼性があり、大規模なITインフラを抱える企業でも安心して導入できます。
多機能であるため、リモートサポートだけでなく、IT資産管理やオンライン会議など、幅広い用途での活用が期待できます。
相手にアプリのインストールを依頼したくないなら「Online Screen Assist」
サポート対象がITに不慣れな個人顧客であったり、セキュリティポリシー上、外部アプリケーションのインストールが許可されていない法人顧客であったりする場合には、OnlineScreenAssistが最適です。
サポートを受ける側はWebブラウザを開くだけで接続できるため、サポート開始までのハードルが格段に下がります。
これにより、顧客満足度の向上と、サポート担当者の時間的コストの削減が実現します。
スポット的なサポート依頼が多い場合にも手軽に利用できます。
リモートサポートツールの比較検討に関するよくある質問
リモートサポートツールの選定にあたり、多くの担当者が抱える疑問について解説します。
高機能なTeamViewerと低価格なSplashtop、どちらを選ぶべきですか?
管理対象デバイスの多様性とコストのバランスで判断します。
PC以外のIoT機器など、多種多様なデバイスへの接続が必要な場合はTeamViewerが適しています。
一方、主な用途がPCへのリモートアクセスであり、コストを抑えつつ高いパフォーマンスを求めるならSplashtopが有力な選択肢です。
RemoteCallやOnline Screen Assistは、一般的なリモートデスクトップツールと何が違うのですか?
顧客サポート業務に特化した機能と、相手側の接続の手軽さに大きな違いがあります。
一般的なツールがPCの遠隔操作を主目的とするのに対し、これらはオペレーターの対応を円滑にする機能(描画、URL転送など)や、顧客がアプリ不要で接続できる手軽さを重視して設計されています。
無料のリモートサポートツールを法人で商用利用しても問題ありませんか?
多くの無料ツールは規約で商用利用を禁止しており、セキュリティリスクも高いため推奨されません。
ライセンス違反になる可能性があるほか、通信の暗号化レベルが低かったり、ログ管理機能がなかったりと、法人利用に必須のセキュリティ要件を満たしていないケースがほとんどです。
まとめ:自社の目的に合ったリモートサポートツールで業務効率を最大化しよう
リモートサポートツールの選定において重要なのは、利用目的(顧客サポートか社内利用か)、接続の手軽さ、そして法人利用に不可欠なセキュリティ要件の3点を明確にすることです。
業界標準のTeamViewer、コストパフォーマンスに優れるSplashtop、顧客サポートに特化したRemoteCall、アプリ不要のOnlineScreenAssistなど、各ツールには明確な強みがあります。
自社の課題や運用スタイルに最適なツールを導入することで、サポート業務の品質向上やテレワーク環境の改善を実現できます。